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【働きヒト vol.1】「下町のTEDを目指す」オトナの知的好奇心を満たす勉強会『ナレッジコモンズ』主宰 小室吉隆さんに取材をしてきました。

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自分に合った会社、自分に向いている仕事…そんな悩みを抱えている方は多いと思います。転職で環境を変化させるのもひとつの手ですが、世の中には会社に所属することを超え、個人としての活動を通して、世の中に情報を発信し続けるエッジの効いた方が数多くいらっしゃいます。そんな社会人の先輩の考え方や活動内容をインタビューする新シリーズ【働きヒト】

第一回目は社会人向けマーケティング勉強会「ナレッジコモンズ」の主宰 小室吉隆さん にお話を伺ってきました。

転職RPG(以降、転):転職RPGは主に20代の若者の転職に役立つ情報を発信するWEBマガジンです。普段は面接対策などの情報や気になる企業の人事担当者様に取材をしていますが、今回は趣向を変えて、「面白いオトナ」をインタビューしてみたいと思いお時間をいただきました。今日はよろしくお願いします。

小室さん(以降、小):はい。よろしくお願いします。

ディールメーカーというコアバリューに気づいた瞬間

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転:まずは小室さんご自身が何者であるかを語っていただいて良いですか?

小:はい。社会人のキャリアとしては、広告ビジュアル制作会社の営業から始まり、おもちゃのテスター、モバイルサービスのディレクター、B2Bソフトウェアのセールスとマーケティングそしてマネージメントを経て今に至ります。実際にモノ作りをする人の傍らで色々なことをするのが主な業務で、要するにプログラミングとデザイン以外なんでもやる人です(笑)。

転:(笑)

小:そして、私のコアバリュー(一番の強み)は「ディールメーカー」です。人と人、人と情報、人と会社をつなげていくのがおかげさまで得意でして、それを仕事だけでなくプライベートでもやったら面白いかなと考え、主宰しているのが勉強会「ナレッジコモンズ」です。

転:なるほど。ちなみにそのコアバリューに気づいたのはどんな瞬間だったんですか?

小: 前々職で所属していた会社がモバイル業界にしてはちょっと閉鎖的な会社だったんですよね。でもモバイル業界って、ほんとうにあちこちで毎日といっていいくらい、会社の垣根を越えて勉強会が開催されていて、そこで鮮度の高い、密度の濃い情報が交換されているんですよ。当時は“モバイルIT研究会”と“モバイル夜間大学”の2つが有名で、そのモバイル夜間大学で“ウェルスダイナミクス”の存在を知って、実際にやってみました。自分で自分を客観視するのは苦手だったので、やってよかったですね。

※ちなみに当時小室さんがウェルスダイナミクスという適性テストをやって出たタイプが「ディールメーカー(適切なときに、適切な人同士をつなげるタイプ)」。
ウェルスダイナミクスは小室さんオススメで、無料でもお試しいただけます。22問の簡易版で時間もかからないので自分の強みがわからなくて悩んでいる方はどうぞ。ちなみに筆者は「サポーター」タイプでした。
<ウェルスダイナミクス日本公式サイト>http://jwda.org/

転:では、2011年からスタートして32回(インタビュー時)を迎えるナレッジコモンズですが、実際ご自身で始める時は何か葛藤のようなものはなかったのですか?

小:「参加者が集まらなかったらどうしよう?」というのが1番不安でした。集まらなかったら講師に失礼ですので。でもたまたまテストマーケティングの機会として友人に「Facebookの使い方」というテーマで講師をしてもらい、その勉強会の場作りをやらせていただいたところ、5人集まったんですよ。そこで「あれ、意外と集まるんだな」って気づいて、不安は払拭されました。なので第1回目(製薬業界を知ろう)のまえに幻の第0回があるんです(笑)。

転:ナレッジコモンズについてもう少し聞かせてください。最初の頃の話、ナレッジコモンズという名前ありきではじめたのか、何か練り込まれたゴール設計や骨子があったのか、どんなことを当時考えていましたか?

小:歴史を振り返るいい機会をありがとうございます(笑)。うーん、当時から『リテラシーのベースアップ』は個人的なテーマにしていまして。ひらたい言葉でいうと、もっともっと世の中の良い情報、ナレッジ(知識や知見)をシェアしていきたいと思っていました。そんなときにクリエイティブコモンズという著作権の新たな考え方を知り「あ、これはいいな」と。クリエイティブだけでなくてナレッジも共有する勉強会コミュニティが作れたらおもしろいんじゃないかと考えついて、ナレッジコモンズという名前にしました。ですので実はロゴもクリエイティブコモンズをリスペクトしてたりします。

誰でも講師になれる勉強会を

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転:私も講師をナレッジコモンズで体験したことがありますが、講師が私のような普通の人というのがナレッジコモンズの特徴ですよね。

小:普通の、というと語弊がありますが(笑)。そうですね、人前で話すプロではなく実務のプロに講師をお願いし続けています。

転:私の話をしてしまいますが、講師をした時から、かなり自分が変わったんですよね。本当に知識が自分に身に付くような感覚。私は講師をした時に自分の足りなさをとても痛感し、その後さらに自分の業界の知識を深めるように行動の仕方を変えました。当時在籍していた会社では貰えないような意見や考えを参加者からいただけたのはすごい新鮮だったのを覚えています。

小:おおーそれはうれしい感想ありがとうございます!それでは転職RPGへのリップサービスを返しますと(笑)、会社の外のヒトと会うと知見はそうとう広がりますよね。それが単なる飲み会ではなくて意見を交わし合う勉強会という場所ならなおさら。なので転職RPGをご覧になっている方も外の人と会う時間を作るといいかもです。

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転:では次の質問です。ナレッジコモンズは32回をむかえて、様々な業界、テーマで勉強会を行われてきましたね。ここから進んでいく中で変革もあると思います。最初と今で運営の考え方が変わることもあると思いますが、今後はどのようにテーマを決めて運営されていきますか?

小:じつは当初は、製薬業界やeラーニングビジネスなど「その時自分が知りたい業界やテーマ」で講師を探して依頼して勉強会を行っていました。でも回を重ねるうちに「この人は面白そうだから講師をしてほしい」というモチベーションも出てきまして。興味軸だけでなく人間軸が増えたので、この2軸でまだまだ企画運営を続けていきたいと考えています。

転:では今は「知りたい業界」「知りたい人」で進めているのですね。ナレッジコモンズの開始の時に必ず小室さんが説明されている「誰でも講師になれる」というのはそこから来ているのですか?

小:そうですね。誰もが面白いネタを持っているはずなんです。自身でそう思っていなくても周囲からしてみたら「おもしろい!」ということはままありますので、そういうネタを世に出すお手伝いを続けていきたいですね。

ナレッジコモンズ=下町のTED

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転:ディールメーカーということもそうですが、小室さんの知的好奇心はすごく強いですよね。でも30回以上もボランタリーで勉強会を続けられるのはすごいことです。これを続けられる力の源はどこにあるんですか?

小:たんなる知りたがりというか(笑)。でもこうして続けられているのは、昔から人が集まる場を作るのが好きだった、ということもあります。余談ですが大学時代はJAZZサークルにいまして、サークル主催のライブの舞台監督を年数回やっていたんですよね。そこから勢い余って有志でJazzPartyという学生ライブイベントも立ち上げてBlueNoteでライブやったり。学生時代から人ばっかり集めてました。

転:ここまで回数を重ねると、ナレッジコモンズをマネタイズ(収益化)したりとかは考えないんですか?

小:考えていません。人と人がはじめて出会った時に生まれる熱量というか化学反応というか、そういうエネルギーの大きい場作りを手弁当で続けていってその先に何が起きるか見てみたくて、そのためには私が勉強会で稼いじゃいけないと考えています。講師の理解も得られなくなるでしょうし、参加者の要望も膨張してしまう。
いま参加者さんからいただいている1000~1500円という価格帯は、ビジネス書1冊分をイメージしてます。ナレッジコモンズに行けば本1冊分くらいの知識や気づきが得られて、さらに同じ興味の人と繋がれるわけです。この価格帯を超えてしまうと、おそらくバランスは取れなくなるかな、と。

転:ナレッジコモンズからビジネスチャンスが生まれるようなこともあるんですか?

小:ありますあります。「○○さんと商談してるよ」と事後報告で教えていただいたり、実際に実現した企画やビジネスもあるようです。そういう話を耳にしますと嬉しいですね。たまに「私も混ぜて」と思いますが(笑)。

転:転職RPGをご覧になっている方々でナレッジコモンズに興味を持った方にメッセージがあるとしたら?

小:寺山修司風に言えば「書を捨てよ町へ出よう」で、音楽でいえば「CDもいいけどたまにはLive行こうぜ!」です。勉強会は音楽でいうと「Live」です。Liveの楽しさは来ればわかるし、来ないと絶対にわからない。ただ、ナレッジコモンズに参加して得られるものは今想像している以上であることはおそらく保証できると思います。なぜなら講師がおもしろい方ばかりですから。

あと転職RPGさん的なコメントをすると、私は何度も転職しています。その経験上、会社の愚痴や会社の悪いところを転職理由にすると、なかなかうまくいかないんじゃないでしょうかね。飲み屋で同僚と愚痴るのもひとつのストレス解消方法ですけど、外の人と繋がりをもって社外から刺激を受けてみると、今の職場でも他にやりたいことがあらたに見えるかもしれません。それでもやっぱり転職したいと思い至ったら転職RPGさんにご相談、と。

転:ありがとうございます(笑)それでは最後に小室さんのナレッジコモンズに対する目標を教えてください。

小:いま目標が3つあります。1つ目は、少なくとも100回は越えたいなと。100回越えたら見える景色が変わるかなと思ってます。2つ目は、もっと参加者さん同士でビジネスしてもらいたいと考えていまして、少しだけ開催方式をチューニングしている最中です。そして3つ目は、プレゼン大国アメリカには「TED」がありますが、TEDほどだいそれたものじゃないにしても、最前線の情報を共有する場、という意味では私の勉強会も同じだと考えていまして(笑)、ナレッジコモンズが「下町のTED」と呼ばれるよう、誰でも講師に迎え入れて、有意なナレッジを共有できる場を作り続けたいと考えています。すこしでも興味を持っていただいた方、興味があうテーマのときにぜひぜひご参加ください!

<終わりに>
今回はWebシステム開発を行うVisso株式会社でマーケティング室長として活躍されている小室吉隆さんを取材しました。筆者もこの勉強会の参加が大きなキャリアのターニングポイントになったと思っています。小室さんのおっしゃるとおり、会社に不満を持ったら愚痴り合うのも良いですが、外に出て刺激を受けてみるというのも非常に有効なキャリア形成の手法ですね。今後は転職RPGのFacebookページでも、ナレッジコモンズ主催の勉強会をお知らせしていきますので乞うご期待。

<働きヒト Profile>
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小室吉隆(こむろよしたか)
茨城県出身。甲南大学卒業後、広告写真制作会社をはじめ様々な会社でマーケッターとしてのキャリアを形成。eラーニングシステム会社所属時にナレッジコモンズを開始。現在は、Visso株式会社のマーケティング室室長として活躍中。
とにかく好奇心が旺盛。知りたがりの学びたがり。趣味は調味料作りから工場見学、サバイバルゲームと幅広く、誰と話しても会話のつきない底なしの知識量とホスピタリティを持つ34歳。

<KnowledgeCOMMONS/ナレッジコモンズ>
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2011年から始まった全員参加型の社会人向けマーケティング勉強会。
これまでに通算32回開催され、様々な業界に在籍する現役社会人が講師として自身の業界のことや技術のことをプレゼンし、参加者を交えてディスカッションをしながら知識の共有をし、参加者同士が繋がりを広げている勉強会です。

<ナレッジコモンズ公式HPはこちらから>
http://knowledgecommons.net/

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